どうも.tk89naviです.
プロ野球は各チーム35試合以上を戦い,早くもシーズンの1/4を消化しました.
今回も新人王有資格者の成績を追っていきます.
・当ブログでは週1回のペースで新人王レースの状況をまとめています.
・初めての方は【プロ野球2021】新人王有資格者を追え #1 からご覧ください.
・あわせて今年の新人王を予想もどうぞ.
※以下,敬称略
日々の成績をポイント化
当ブログでは以下の項目を用いて日々の成績をポイント化し,
シーズン終了後に最もポイントを獲得した選手が実際に新人王を獲得しているかを検証している.
項目と獲得pt
-投手の場合-
①登板数:1pt ②投球回:2pt ③勝利:10pt ④ホールド:3pt ⑤セーブ:7pt
-野手の場合-
①安打数:2pt ②本塁打:5pt ③打点:1pt ④盗塁:3pt
※投手は1回登板すれば1ptが入り,1アウトは0.3で算出する
[例]先発投手→6回2/3を投げて勝ち投手となった場合,1pt+(6+0.6)×2pt+10pt=24.2pt
野手→3安打1本塁打2打点1盗塁だった場合,3×2pt+5pt+2×1pt+3pt=16pt
この指標を採用した目的は投手と野手を定量的に評価するためである.
※昨年の検証結果は以下の通り.
セ・リーグは累計ptの通り,森下暢仁が新人王を獲得.
363.2pt(18試合,122回2/3,10勝):森下暢仁(広島・ルーキー)
324.2pt(19試合,107回2/3,9勝):戸郷翔征(巨人・2年目)
248.6pt(52試合,53回1/3,30H):清水昇(ヤクルト・2年目)
4位 216pt(73安打,3本塁打,19打点,12盗塁):松原聖弥(巨人・育成出身)
5位 197pt(13試合,72回,4勝):勝野昌慶(中日・2年目)
6位 186pt(41試合,51回,1勝,11H):ケムナ誠(広島・3年目)
7位 175.2pt(43試合,37回2/3,3勝,9H):大江竜聖(巨人・4年目)
8位 168.6pt(14試合,67回1/3,2勝):吉田大喜(ヤクルト・ルーキー)
9位 161.6pt(44試合,43回1/3,1勝,7H):長谷川宙輝(ヤクルト・育成出身)
10位 159pt(11試合,59回,3勝):Y.ロドリゲス(中日・育成出身)
続いてパ・リーグの検証結果は以下の通り.
315pt(109安打,3本塁打,31打点,17盗塁):小深田大翔(楽天・ルーキー)
276pt(54試合,53回,1勝,33H,1S):平良海馬(西武・3年目)
264pt(87安打,6本塁打,54打点,2盗塁):安田尚憲(ロッテ・3年目)
4位 197.2pt(49試合,44回2/3,2勝,13H):宮川哲(西武・ルーキー)
5位 164pt(16試合,64回,2勝):中村稔弥(ロッテ・2年目)
6位 162.6pt(12試合60回1/3,3勝):河野竜生(日本ハム・ルーキー)
7位 143.2pt(12試合,50回2/3,3勝):浜屋将太(西武・ルーキー)
8位 134pt(35試合,29回,2勝,7H):吉田凌(オリックス・5年目)
9位 133.2pt(40試合,34回2/3,8H):泉圭輔(ソフトバンク・2年目)
10位 129pt(13試合,48回,2勝):張奕(オリックス・育成出身)
パ・リーグの新人王は当ブログが定義する指標で評価すると,
小深田大翔が最も近いことを示したが,結果は平良海馬が新人王を獲得した.
昨年のパ・リーグ新人王レースは小深田vs平良の野手vsリリーフ投手という対決になったが,
実際の得票結果は平良が144票,小深田が125票となり大接戦の新人王争いであった.
累計pt指標による予想は外れたが,
3位以下の選手の結果を見てもそれなりの信頼性はあると見込み,
今年もこの指標を用いて運用している.
2021新人王有資格者
今年の新人王有資格者は,セ・リーグ125名,パ・リーグ122名の計247名である.
新人王資格者の定義
- 海外のプロ野球リーグに参加した経験がない
- 支配下選手に初めて登録されてから5年以内
- 投手として前年までの1軍での登板イニング数が30イニング以内
- 打者として前年までの1軍での打席数が60打席以内
メモ
2021シーズン開幕後の支配下選手登録
3/30 中日が近藤廉 投手を支配下登録
4/19 阪神が小野寺暖 外野手を支配下登録
5/13 西武が水上由伸 投手を支配下登録


5/6~16の動き
公示
5/6
OUT:奥川恭伸(ヤクルト)
OUT:ブランドン(西武)
5/7
IN:内山壮真(ヤクルト)
IN:五十幡亮汰(日本ハム)
IN:田宮裕涼(日本ハム)
IN:今井順之助(日本ハム)
5/8
OUT:阿部翔太(オリックス)
5/9
OUT:中村奨成(広島)
5/10
OUT:蝦名達夫(DeNA)
5/11
IN:平内龍太(巨人)
5/12
IN:望月大希(日本ハム)
5/13
OUT:スチュワート(ソフトバンク)
5/14
OUT:玉村昇悟(広島)
OUT:今井順之助(日本ハム)
5/15
OUT:金久保優斗(ヤクルト)
OUT:田宮裕涼(日本ハム)
5/16
IN:奥川恭伸(ヤクルト)
IN:佐々木朗希(ロッテ)
IN:宜保翔(オリックス)
OUT:万波中正(日本ハム)
新人王有資格者 一軍登録人数
5/16現在,一軍に登録されている新人王有資格は以下の57名(青文字はルーキー)
セ・リーグ:28名
巨人2:平内,岸田
阪神4:伊藤将,佐藤輝,中野,熊谷
中日5:橋本侑,根尾,石橋,滝野,高松
DeNA3:中川,牧,知野
広島7:栗林,森浦,大道,高橋昂,石原,正隨,羽月
ヤクルト7:奥川,杉山,坂本,元山,並木,内山,松本友
パ・リーグ:29名
ソフトバンク5:津森,杉山,田浦,佐藤直,海野
ロッテ6:鈴木昭,河村,佐々木,土居,高部,山口
西武3:松岡,若林,柘植
楽天6:早川,内間,西口,黒川,武藤,田中貴
日本ハム3:伊藤大,望月,五十幡
オリックス6:宮城,村西,富山,漆原,紅林,宜保
セ・リーグ 累計ptランキング
冒頭に示した指標に沿って獲得累計ptトップ10の選手をまとめる.青文字はルーキー.
累計ptを多く稼いでいる選手が新人王に近いと言える.
投手→①登板数:1pt ,②投球回:2pt ,③勝利:10pt ④ホールド:3pt ,⑤セーブ:7pt
野手→①安打数:2pt ,②本塁打:5pt ,③打点:1pt ,④盗塁:3pt
登録抹消中の選手
順位 | 前回順位 | 選手名 | 累計pt | 成績 |
1位 | (1)→ | 佐藤輝明(阪神) | 167 | 40安打 10本塁打 31打点 2盗塁 |
2位 | (2)→ | 牧秀悟(DeNA) | 153 | 44安打 8本塁打 25打点 |
3位 | (3)→ | 栗林良吏(広島) | 115.2 | 17試合 17回2/3 9S |
4位 | (5)↑ | 伊藤将司(阪神) | 105 | 5試合 35回 3勝 |
5位 | (4)↓ | 金久保優斗(ヤクルト) | 89.2 | 6試合 26回2/3 3勝 |
6位 | (7)↑ | 中野拓夢(阪神) | 82 | 27安打 1本塁打 8打点 5盗塁 |
7位 | (11)↑ | 羽月隆太郎(広島) | 71 | 20安打 1本塁打 8打点 6盗塁 |
8位 | (10)↑ | 奥川恭伸(ヤクルト) | 69 | 5試合 27回 1勝 |
9位 | (12)↑ | 高橋昂也(広島) | 68.6 | 4試合 22回1/3 2勝 |
10位 | (6)↓ | 大道温貴(広島) | 67.2 | 13試合 12回2/3 2勝 3H |
セ・リーグの新人王レースは阪神のドラ1ルーキー・佐藤輝明が本塁打を二桁の10本に乗せるなどで1位をキープ.出場40試合で丁度40安打とヒットは1試合に1本ペース,本塁打は4試合に1本ペースとここまでは申し分のない活躍.このまま試合に出場し続けると,150安打・30本塁打・100打点のとてつもない記録を予感させる.
DeNAのドラ2ルーキー・牧秀悟は打順を下位に下げるなど開幕当時の勢いはなくなってきたが安打・本塁打をしっかり上積み.安打数は佐藤を上回るものの新人王獲得のためには我慢の時期か.
広島のドラ1ルーキー・栗林良吏は驚異の無失点記録を更新中.これほどの成績でもインパクトの面で佐藤に劣る可能性があり,新人王獲得のためにはタイトル奪取まで必要になる場合も?!
現時点における新人王獲得の観点では,佐藤・牧・栗林の上位3名の争いを基本線とし,先発として3勝を挙げている阪神のドラ2ルーキー・伊藤将司,ヤクルトの4年目・金久保優斗までが有力だろう.特に野手の候補は佐藤・牧が抜けており,この2名以外の選択肢はなくなったと言っても過言ではないが,他の選手が安打を量産し彼らを猛追するところにも期待したい.

パ・リーグ 累計ptランキング
パ・リーグの獲得累計ptトップ10は以下の通り.青文字はルーキー.
登録抹消中の選手
順位 | 前回順位 | 選手名 | 累計pt | 成績 |
1位 | (1)→ | 早川隆久(楽天) | 160 | 8試合 51回 5勝 |
2位 | (2)→ | 宮城大弥(オリックス) | 132.6 | 6試合 43回1/3 4勝 |
3位 | (3)→ | 若林楽人(西武) | 115 | 28安打 1本塁打 6打点 16盗塁 |
4位 | (4)→ | 鈴木昭汰(ロッテ) | 93 | 8試合 36回 1勝 1H |
5位 | (5)→ | 伊藤大海(日本ハム) | 90.6 | 6試合 37回1/3 1勝 |
6位 | (6)→ | 漆原大晟(オリックス) | 76.2 | 13試合 11回2/3 2勝 2H 2S |
7位 | (8)↑ | 紅林弘太郎(オリックス) | 76 | 27安打 2本塁打 12打点 |
8位 | (7)↓ | 津森宥紀(ソフトバンク) | 74.2 | 20試合 14回2/3 1勝 5H |
9位 | (9)→ | 富山凌雅(オリックス) | 71.6 | 16試合 14回1/3 9H |
10位 | (10)→ | 上間永遠(西武) | 50.6 | 4試合 18回1/3 1勝 |
パ・リーグの新人王レースは楽天のドラ1ルーキー・早川隆久が5勝目を挙げて1位キープ.リーグトップの5勝目を挙げた前回登板では球数100球以内でプロ初完投初完封と絶好調.新人王最有力だろう.
早川を追うのはオリックスの2年目・宮城大弥.ここまで4勝だが,被安打率の低さ,四球を出さない制球力,試合を作る完成度は19歳ながら早川に劣らない.マウンド度胸,テンポも良く見方打線がリズムに乗った攻撃ができるため勝ち呼び込める投手.勝負は夏場か.
野手は西武のドラ4ルーキー・若林楽人が奮闘.今週も盗塁を上積みしptランキング3位をキープ.シーズンはまだまだ長いが周東・源田を振り切って盗塁王を狙えるところまでもっていけるか.怖いのは打席の中,走塁中,守備における怪我だろう.
新人王獲得の観点では先発投手の早川・宮城のどちらかになる可能性が高い.ロッテのドラ1ルーキー・鈴木昭汰,日本ハムのドラ1ルーキー・伊藤大海はこの辺りで差をつけられると厳しくなる.野手は若林に続く存在が出てくるかどうか.ここまで名前が挙がった5名の次週の成績に注目したい.