どうも.tk89naviです.
遅ればせながらあけましておめでとうございます.
更新が滞っていた本ブログですが久々の投稿になりました.
新年一発目のネタはプロ野球の新人王予想です.
ここで名前が出た選手がどのような活躍を見せてくれるのか…キャンプイン前にお楽しみください.
※以下,敬称略
過去の新人王
まずは過去10年間の新人王獲得者をおさらい.
セ・リーグ
2010:長野久義 128試合 .288 19本 52点 12盗塁
2011:澤村拓一 29試合 11勝11敗 2.03
2012:野村祐輔 27試合 9勝11敗 1.98
2013:小川康弘 26試合 16勝4敗 2.93
2014:大瀬良大地 26試合 10勝8敗 4.05
2015:山﨑康晃 58試合 2勝4敗7H37S 1.92
2016:高山俊 134試合 .275 8本 65点 5盗塁
2017:京田陽太 141試合 .264 4本 36点 23盗塁
2018:東克樹 24試合 11勝5敗 2.45
2019:村上宗隆② 143試合 .231 36本 96点 5盗塁
パ・リーグ
2010:榊原諒② 39試合 10勝1敗6H 2.63
2011:牧田和久 55試合 5勝7敗1H22S 2.61
2012:益田直也 72試合 2勝2敗41H1S 1.67
2013:則本昂大 27試合 15勝8敗 3.34
2014:石川歩 25試合 10勝8敗 3.43
2015:有原航平 18試合 8勝6敗 4.79
2016:高梨裕稔③ 37試合 10勝2敗1H 2.38
2017:源田壮亮 143試合 .270 3本 57点 37盗塁
2018:田中和基② 105試合 .265 18本 45点 21盗塁
2019:高橋礼② 23試合 12勝6敗 3.34
セ・リーグは投手6人野手4人,パ・リーグは投手8人野手2人と比較的投手が獲得しやすい傾向にある賞である.
新人王受賞の目安成績だが,投手は“二桁勝利”,野手は率で言えば.270前後の攻防になる..270と聞くと物足りないように感じてしまうが,新人王の選定に関してはいかにレギュラーとして出場し,その上で結果が残せるかに尽きる.上記の新人王獲得者を見ると一つの目安として100試合出場が挙げられるが,その上で高打率を残すことの難しさがうかがえる.因みに新人王の資格を持った野手が100試合出場に到達するのは平均すると例年3,4人である.また,昨年は村上宗隆が高卒2年目で受賞したが,高卒の選手が新人王を受賞することは投打問わず大変希少性が高く,後述する新人王予想のキーポイントにもなっている.
新人王有資格者
続いては有資格者の定義についておさらいしておく.
ポイント
- 海外のプロ野球リーグに参加した経験がない
- 支配下選手に初めて登録されてから5年以内
- 投手として前年までの1軍での登板イニング数が30イニング以内
- 打者として前年までの1軍での打席数が60打席以内
この条件にあてはめ,2020年に新人王の有資格者となる選手を洗い出してみた.下表の通り,現段階で投手125名,野手112名の合計237名に新人王の資格がある(※漏れ等あれば申し訳ございません).


新人王予想
ここからが本題.セパ両リーグの新人王を予想していくわけだが,これだけの選手数(237人)から闇雲にピックアップして「○○が今年の新人王だ!」と予想するのは面白味に欠ける.そのため今回の記事では消去法にて予想していきたい.
1.「高卒ルーキー」の受賞は難しい?!
まずはこのカテゴリーから.かつては松坂大輔,田中将大といった怪物級の投手が受賞したがここ10年の受賞者はゼロ.やはりルーキーは一軍に定着することが難しい.特に野手はその厳しさが増す.昨年のドラフトで高い評価を得たのは小園海斗(広島),根尾昂(中日),藤原恭太(ロッテ)の3選手だが,藤原は開幕スタメンを掴むも.105で早期に二軍落ち.根尾は一軍を経験するもプロ初ヒットは生れず.58試合197打席で.213 4本塁打した小園を褒め称えるべきだろう.因みに2017年ドラフトで7球団競合した清宮幸太郎(日ハム)の1年目の成績は53試合180打席で.200 7本塁打,2019年のMVP・森友哉(西武)の1年目は41試合92打席で.275 6本塁打である.ここで今年のルーキー野手に目を向けると,3球団競合した石川昂弥(中日)がNo.1評価だが,前例を見ても新人王争いに絡んでくるような活躍をする可能性は低いと考える.次にルーキー投手についてだが,今年は奥川恭伸(ヤクルト)がいる.高校時代から投げている球はプロ級であり,一軍に定着できれば今年の高卒ルーキーの中で最も新人王に近い選手である.しかし,チーム事情で登板機会を与えられたとしても先発としてローテーションを守って登板数を重ね,二桁勝利するのは困難を極める.投手は奥川,野手は石川と名前を挙げたが,彼らを含め「高卒ルーキーの選手」は全員,今回の予想において選択肢から除外する.
2.「捕手」の受賞は難しい?!
続いてはこのカテゴリー.捕手は定着できるまで最も時間のかかるポジションである.特に入団初期は特に守備に重きを置いて戦わなければならない.タイプの異なる多数の投手の球を受けて特徴を掴み,キャッチングやスローイング,そして配球面など守備の要素から固めていく.(高卒選手は守備に全振り,経験値を積んだ大卒や社会人選手は打撃にウエイトを置きやすくはなるが)ここに「捕手」というポジションと「新人王」という賞のミスマッチが生まれている.そもそも新人王は守備の賞ではない.1年間レギュラーを守り続けたからといって,打率2割では受賞することができない.守備に負担のかかる捕手であっても結局のところ打力が必要なのである.2013年ドラフト1位の社会人出身捕手・小林誠司(巨人)は1年目63試合121打席で.255 2本塁打とまずまずの成績を残すも,その年の新人王はダントツで大瀬良大地(広島)であった(新人王投票で小林が獲得したのは1票).小林が打率3割または20本塁打できる選手であれば可能性があったかもしれないが,通算406本塁打の阿部慎之助(元巨人)でも1年目から127試合に出場し13本塁打(盗塁王の赤星憲広(元阪神)がいたため新人王は獲得ならず).打撃力に秀でた捕手は稀である.NPB通算.296を残した城島健司(元阪神)は高卒3年目で120試合出場.308 15本塁打を記録したが,有資格規定により新人王獲得とはならなかった.今年の有資格者を見るとアマチュアで中軸を打っていた選手もいれば,昨年二軍で.290を記録し既に一軍を経験している古賀優大(ヤクルト)もいる.しかし,ポジションの特性上レギュラー奪取は難しいと判断し今回は「有資格者の全捕手」を選択肢から除外する.
3.「プロ2~5年目」は前年度の成績も重要?!
次はルーキー以外の選手にスポットを当てる.過去の新人王受賞者を見るとプロ1年目ルーキーの受賞が最も多いが,プロ2,3年目の選手が受賞するケースがある.その選手達の共通点としては,「前年度一軍に出場していること」または「前年度二軍で一定の成績を残していること」が挙げられる.裏を返せば,2~5年目の選手で「昨年一軍出場していない」かつ「昨年の二軍成績が極端に悪い」選手は新人王の可能性は低いと考える.成績で言うならば,投手は防御率6点前後,野手は打率1割台の選手である.二軍でこのあたりの成績になってしまうと,前年度から引き続き二軍での身体作りを含めた育成対象となる場合が多く,年数がかさむと支配下から育成登録選手になる選手もしばしば見受けられる.そのため,一軍に数試合出場していても二軍成績が上記に近い選手を今回は除外することにした.更に,まずは二軍で経験を積む段階の選手(特に高卒2,3年目や二軍での試合出場が少ない選手)も除いた.
以上の3カテゴリーを反映したリストを下記に示す.投手82名,野手41名まで絞り込めた.

ひとまず今回はここまで.個人的な予想としてはここをスタートラインとし,上記リスト(123名)から新人王が生まれることを信じて更に絞り込んでいきたい.
次回に続く...